エンジニアチームでブランドを築く

https://medium.com/on-startups/1feed0155749

2 comments | 1 point | by WazanovaNews 約3年前 edited


Jshiike 約3年前 edited | ▲upvoteする | link

Nis Fromeのこのブログは示唆に富むものでした。

NisのチームがNew Yorkでハッカソンに参加したときのこと。慣れないテクノロジーに苦闘して、進捗が見えなくなってきた深夜3時、メール配信サービスのSendGridのエンジニア達が会場にやってきて、参加者に声をかけながら部屋をまわりはじめる。SendGridのDeveloper EvangelistであるMike Swiftから、「何か手伝える?」と言われた際に、SendGridのAPIを使ってるわけではなかったので、一旦は断る。しかし、彼は矢継ぎ早に質問を重ねてきて、Nisのチームがどのようなテクノロジースタックを利用してそのハッカソンの課題に取組んでいるかを把握。それから懇切丁寧に、Nis達はよく知らない分野だがその解決に役立ちそうなツールやリソースやベストプラクティスを解説してくれる。1時間かけて教えてくれた内容の多くは、Mikeが貢献しているオープンソースのプロジェクトや彼が自分でつくったツールに関係していて、SendGridのプロダクトとは関係ないものであった。Mikeのアドバイスのおかげで、Nisのハッカソンチームは、先に進むことができた。

まずは、スポンサーシップの効果について。テクノロジーのイベントへのスポンサーシップは企業にとって、ブランディング的にプラスになるとは思いつつ、どれだけ効果があるかはよくわからないもの。イベント名に冠がついたり、会場にロゴを掲示することで、参加者の記憶に少しでも残ってくれることを期待する受動的なマーケティング。逆に、スポンサー枠で講演の時間をとることで能動的にコミュニケーションをとろうとしても、参加者は特定のプロダクトの宣伝にはほぼ興味がないので、その講演はお昼寝時間になるだけ。または、プロダクトの宣伝には興味がないだろうからと気を遣って、あえてプロダクトに関係のない話しをするので、スポンサー代払ってまで話す内容を伝えているのかどうか、スポンサーしてる企業もよくわからなくなる。

そういう中で、深夜にエンジニアをハッカソン会場に送り込んで参加者を助けるというSendGridのようなアクションは、能動的にブランディングできるというチャンス。ハッカソンの課題という中立的なお題目についての議論なので、参加者側も他社の人に中身を話すことに慎重になる必要もなく、深い議論が可能。スポンサー側のエンジニアが頑張ってアドバイスすればするほど、イベントの参加者にも感謝されるので、まさにwin-winの関係になれる。スポンサーシップというのはお金をだす以上のアクションは何もできないのがもどかしいものですが、ハッカソンの場をこのように利用しているのは賢いですね。

また、MikeがSendGridのプロダクト開発以外で、新しい技術を身につけたり、オープンソースに貢献することに時間を使っていることも、SendGridに対するポジティブなイメージをNic達に焼き付けたという意味で、SendGridとしても十分見返りがある話しです。そういう意味で、MikeとSendGridの関係もwin-winです。

ここ数年、「一緒に働きたいエンジニア仲間が在籍しているのか?」という切り口で、所属メンバ紹介をするかたちの会社ページをStackoverflowなどが提供するようになってきています。この観点がエンジニアの採用において一番効果が高いからということですが、この傾向も、ハッカソンでのメンターシップも、まさにブランディング構築。

エンジニアが新しいスキルを身につけることや、オープンソースへの貢献、イベントへの参加については、個人のスキルアップ & キャリアアップという文脈で語られることが多くて、会社の業務とは別物というカテゴリーに置かれる傾向があるかと思います。それがブランディング構築であると定義できれば、まさに会社の競争力維持のための重要な戦略です。

マーケティングの人は、ブランド戦略の実行のために広告予算を使い、競合調査とか業界把握という名目でイベント参加 & 出張をしていて、それらは全て「業務」であるという建付け。エンジニアのつくるプロダクトが会社の競争力を左右する業態であれば、エンジニアによるブランディングも同じように会社として定義して、予算と時間を確保すべきでしょう。戦略ですので、全員一律でなくて、ブランディング効果が高いと思われる人が優先での予算配分でよい(勉強の意味での参加の場合の予算は別議論)かと思いますが、そもそもこのあたりの位置づけが曖昧な会社が多いのではないでしょうか。「個人としての活動でしょう。」と放置しておくのは、経営戦略上もったいないことかと。

Jshiike 約3年前 | ▲upvoteする | link

使う技術がしばらく変わらないという時代であれば、プロダクトの開発に専念しておけば大丈夫ですが、オープンなテクノロジーが増えて、技術の変遷スピードがどんどんあがってきます。そうなると、テクノロジーがどう移っていくかということにアンテナを張る技術的なマーケティング感覚をもつことと、新しいテクノロジーの習得は、個人のスキルの問題だけではなく、会社が才能を惹き付けるブランディング、プロダクトの競争力に直結する課題になるかと。

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