エンジニアのベストプラクティスを非エンジニアチームで活かす

http://www.developingsales.com/

1 comment | 1 point | by WazanovaNews 約3年前 edited


Jshiike 約3年前 edited | ▲upvoteする | link

Jeff SzczepanskiはStack Overflowのマネタイゼーションの責任者。エンジニア転じて、営業の組織の長になった人物。

「営業というのは科学というよりは芸術。コンピュータ相手じゃなくて、人間を相手にしているからね。」

「営業が結果を重視するのは、計測しやすく公平な指標だから。どうなるか予想したりプロセスをうまく管理するのは難しいんだよ。」

という話しに違和感を抱き、「誰かが決めた営業戦略に従って営業マンは盲目的に数字の達成だけを求めてひたすら実行する。」という従来の営業手法は、

自分で手を汚してコーディングしない「アーキテクト」と呼ばれる人が仕様書をまとめ、下々のエンジニアが決められた通りにコーディングするウォーターフォール型のソフトウェア開発

と似ているのではないかと気づきます。

また、営業マンが目標を達成できなかった時に、

「お客さんごとに色々状況が違って。。」

「用意してもらった顧客リストが全然だめで。。」

「営業って、人がベースのビジネスだから予想不能なんだよ。。」

と言い訳するのは、開発が遅れたときのエンジニアが、

「まったく同じものを以前に開発したことはないんだよ。新しいことをやってるんだから、何がわからないのかは、事前にはわからないんだよ。時間はかかるだけかかる。つまり予想不能。」

「何で遅れるとわかってるのにスケジュールつくるの?その時間つかって早く終わるようにコーディングしたいね。とにかく急いでコーディングしようよ、どうせ後からバグはだくさんでるんだし、スケジュールはわかんないよ。」

と発言するのと同じとし、アジャイル開発の手法を営業に適用できないかとトライしています。

具体的には、営業の売上目標を現時点での達成率だけで測るのではなく、バーンダウンチャート(参考図)を活用。残りの期間に対して、目標額とのギャップを埋めるべきペース(ベロシティ)を見える化して、アクションプランを練る動きをチーム全体と個人レベル両方で実施しているようです。Stack Overflowの営業は求人サービスなので、営業サイクルの短い業態ではこの手法は使えそうですね。

スクラムマスターである営業のチームリーダーは、スタンドアップミーティングや振返りミーティングを主催し、ベロシティの改善を促しますが、自らも担当として売上目標額を背負います。役割としては、ソフトウェア開発におけるリードエンジニアのようです。Stack Overflowの営業マネージャーの具体的な役割は、後日このブログにポストされるようですが、目標数字の達成をコーディネートする営業のチームリーダーと役割をわけることは、目標達成/人事管理/人事評価/会社全体とのコミュニケーションなど全てのハブとなる管理職的な旧来のマネージャー像とは違ってきます。

このように、エンジニアの仕事の進め方のノウハウを他の分野に活かせないかという視点では、試してみたいことがまだあります。例えば、GitHubは、原稿を共同で編集するのに便利だという話しは聞きますし、自分もアイデアをやり取りしながらビジネスプランを固めていくプロセスでも使ってますが、非同期/共同作業/バージョン管理という特性を活かして、四半期(会社によっては半期 or 年次)の目標管理をそこに移行できないかなと思ってます。

そもそも目標管理制度は、それを書いている時間が有効に使えている気がしないので、嫌いです。四半期の間に役割や目標はほぼ確実に変わっているのに、経緯を細かく書いても上長は読まないだとろうなと思いながら、忙しい中でわざわざ時間をとって雛形のシートにまとめて、さらに面談しなくてはいけません。四半期という評価をまとめる期間と、ビジネスのサイクルが一致してないので、余計ストレスを増幅してるかと。事業全体の戦略に沿って自分のタスクとその優先順位はどうあるべきかと考える時間は、仕事は言われたことをやるのではなくて、自分でつくりだすという意味で大切。でも、書類を埋めるという作業感がしっくりこないのかと。

とはいえ、組織が大きくなると、給与査定と紐づいてるかぎり、なんらかの目標管理の仕組みは必要。

それなら、GitHub上で管理するとどうか。個人の戦略的目標の進捗記入と、その目標が変わればアップデートする(事業会計上の四半期という単位に縛られず、変更時点から30日後/90日後の姿を目標として明示するのがよいかな。)ことで、その度に上長やチームに通知ができる。さらに履歴も残るので、それで経緯を確認しながら必要なときに面談すればよい。こうすれば、会社の中に存在する週次の報告書や四半期にまとめて目標管理シートを書くという時間を削減できないかなと思ってます。

ソフトウェアの力であらゆる産業が進化するなら、ソフトウェアから派生した手法で改善できる仕事のプロセスが、考えればもっとでてくるのでは。


Jan-Mar/2014: ワザノバTop25アクセスランキング


#働き方

Back